今の株価は割高?割安?(PERとPBRの使い方)

こんにちは、青空ビーチです。

すっかり前回の投稿から間が空いてしまいました。
本業が忙しかったというのもありますが、特に書く事が無かったというのもあります(笑)

ここ数ヵ月は株価が割高に感じられて、積極的な投資を控えていました。
今年に入ってから能動的に買ったのは、今のところTSLAを1株とQQQを2株だけで、どちらも打診買いです。
あとは毎月の投信の定額積立(自動)をしているのみですね。

さて、株価を見ていて直感的に高いと感じてはいるのですが、直感のみに頼らずデータを見るべきだろうと思い今回はPERとPBRを絡めて考えてみたいと思います。

PER・PBRとは


PER・PBRについては色んなサイトで解説されているので詳細はそちらに譲りますが、一応簡単に触れておきます。

PER:株価収益率=株価÷1株あたり純利益

 →利益に対して株価が高いか低いかを測る指標

PBR:株価純資産倍率=株価÷1株あたり純資産

 →資産に対して株価が高いか低いかを測る指標

個人的にはPERもPBRも単体で割高・割安を測るのは難しいと考えています。
しかし、株価・PER・PBRを組み合わせて見る事でより精度の高い判断ができます。

株価とPER・PBRを見比べる


こちらは2008年~現在までの全世界株式ETFとPER・PBRの推移を表したチャートです。


まずはおなじみの株価のチャート(青)から見ていきましょう。
リーマンショックやコロナショックで落ち込みはあるものの、総じて右肩上がりですね。
特にコロナショック以降は急激な上昇を見せてくれました。
しかし株価は上がっていくものなので、この急激な上昇だけで現在が割高かは判断できません。

次にPER(緑)を見てみます。こちらは株価を純利益で割っているので、右肩上がりにはなりません。
平均すると15~20倍に収まっている期間が長いですが、特徴的なのはリーマンショックで10倍以下まで落ち込み、その後2009年後半~2010年前半(A)にかけて30倍近くに上昇した事。またコロナショック以降(B)も急激に上昇し、25倍程度まで上がってきています。


PERだけを見ると、20倍を超えている(A)(B)のあたりは割高に見えます。
しかし株価を見ると結果的に(A)の期間は決して割高ではなく、その後ちゃんと上昇していきました。
これはおそらくリーマンショック後の経済の冷え込みにより企業の利益が減少し、株価は大して上がっていないのに純利益の減少によりPERが上昇したのではないかと思います。

それを裏付けるかのように、(A)の期間のPBR(紫)2倍程度とあまり上昇していません。
資産価格は株価や利益に比べると上がったり下がったりしにくいので、株価に加えてPERとPBRを比較する事で株価が割高なのかあるいは利益が一時的に減っているだけなのかを判断する材料になります。

では現在(B)はどうでしょうか。

コロナショック以降、株価は急激に上昇しています。
また、PERで見ても25倍前後とかなり高い水準です。
さらにPBRも2.8倍前後と過去10年で最も高い水準です。

コロナ禍で各国が財政出動を行っており、インフレがまだ追い付いていないために株価に比して利益や資産が上昇していないという見方もあります。
その場合、株価は下がらずに利益と資産価値が上がってPERやPBRが適正な数字に落ち着いていくという可能性もゼロではありません。

しかし少なくとも株価・PER・PBRを額面通りに受け取るなら、現在の全世界株価は割高という結論になりそうです。

まとめ


現在のPER・PBRからすると、全世界株式の株価は割高である可能性が高い事が分かりました。

という事は、いずれ調整(もしくは暴落)が来るかもしれません。

しかし、私はこれをもって投資方針を大きく変えるつもりはありません。
売却もしませんし、毎月の投信の定額積立も続けていきます。
なぜなら、個人の予想なんて大してアテにならないからです。

一方で割安になったと判断できるまでは、自己裁量で行う追加投資の部分は控えていこうと思っています。
これは「現金:投資の比率を適正に維持する」という投資方針とも相反しませんからね。

要は「たぶん割高だけど、もし予想を外しても大怪我しないようにしておこう」という事です。

今回はあくまで全世界株式での結論なので、国ごと、企業ごとに分析するとまた結論は違ってくるかもしれません。

しかしいずれにしても、株価・PER・PBRそれぞれ単体で見ずに総合的に判断する事は重要なのではないかなと思います。
その時の世相(楽観的・悲観的)や前後の推移も合わせて考えられるとなお良さそうですね。

それでは、ご自身に合った快適な投資ライフを!

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